数値計算のつぼ

二宮市三

2004年1月22日

共立出版

2,420円(税込)

科学・技術

本書は計算機を使って科学技術計算を行う場合に役に立つ、いわゆる「数値計算のつぼ」を懇切ていねいに解説したものである。執筆者は単なる傍観者としての数値計算の経験者や計算機の利用者ではない。数値計算を自己の研究教育の対象とし、数値計算ライブラリの構築と整備をライフワークとする複数の専門家たちである。その各々が自ら最も得意とする分野を担当し、その薀蓄を思う存分披瀝している。読者は類書に見られない深い認識と強烈な迫力をそこに見出されるに違いない。またこの種の書物にありがちな理系一辺倒的な無味乾燥を避け、随所に理解を深め、共感を呼ぶ文言を配して読書に潤いを加えるようつとめた。なにはともあれこの新しい企画を実現した本書は、大学あるいは大学院の学生の教科書として好適であるばかりでなく、数値計算に関心のある、あらゆる人士にとって必読の書物であると確信する。 第1章 数値計算とプログラミング 1.1 FORTRANNとC言語 1.2 整数と実数 1.3 加減算と乗除算 1.4 数式と代入文 1.5 多項式とネスティング 1.6 同一反復と中間変数 1.7 標準関数と区間縮小 1.8 準標準関数とC99規格 1.9 ライブラリとNUMPAC 1.10 必要精度と達成精度 1.11 まとめ 第2章 数値の表現と誤差 2.1 浮動少数 2.2 桁落ち 2.3 総和 2.4 混合演算 2.5 漸化式 第3章 関数の計算 3.1 関数の計算とは 3.2 ex-1,log(1+x)の計算での注意点 3.3 公式どおりの計算が危険な例 3.4 三角関数の計算の注意点 3.5 ベッセル関数と漸化式 3.6 交代級数の収束と加速:級数のオイラー変換 3.7 まとめ 第4章 補間と数値積分 4.1 補間と数値積分の常識,非常識 4.2 補間 4.3 数値積分 第5章 線形計算と誤差 5.1 ガウス消去法 5.2 逆行列の算法,反逆行列法論 5.3 ベクトルの近似と誤差 5.4 行列の従属ノルムと線形変換の出力絶対誤差評価 5.5 数値積分精度の頭打ち 5.6 線形変換の相対誤差限界と条件数 5.7 線形方程式の誤差解析 5.8 まとめ 第6章 非線形方程式と反復法 6.1 反復法と不動点 6.2 ニュートン法 6.3 反復の停止と多項式の減次 6.4 関数の近似と反復法 6.5 多変数連立非線形方程式の解法 6.6 まとめ 第7章 線形最小2乗法 7.1 線形最小2乗法とは 7.2 直線によるあてはめ 7.3 高次多項式によるあてはめ 7.4 まとめ 第8章 常微分方程式の数値解法 8.1 初期値問題 8.2 数値解法と誤差制御 8.3 具体的な解法 8.4 スティッフな微分方程式 8.5 まとめ 第9章 高速フーリエ変換ーFFT- 9.1 離散フーリエ変換ーDFT- 9.2 高速フーリエ変換ー複素FFT- 9.3 実FFT-RFFT- 9.4 高速コサイン変換ーFCT- 9.5 高速サイン変換ーFST- 9.6 FFTのソフトウェア 参考文献 索引

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