イギリスとアメリカ

世界秩序を築いた四百年

君塚 直隆 / 細谷 雄一 / 永野 隆行

2016年7月15日

勁草書房

2,970円(税込)

人文・思想・社会

21世紀をかたちづくったとも言われる、イギリスとアメリカの「特別な関係」。かつての植民地とその宗主国は、なぜかくも世界に影響を与える「名コンビ」になったのか? かつての大英帝国は、なぜリーダーの地位をおとなしくアメリカにゆずったのか? 一筋縄ではいかない「特別な関係」の四百年を、世界秩序とのかかわりを念頭に描き出す。 序章 英米関係の歴史を概観する 第1章 忠実なる臣民から手ごわい競争者へ──イギリスから見た英米関係の三〇〇年  1 入植と拡張の時代ーー一六〇七〜一七六三年  2 敵対の時代ーー一七六三〜一八一四年  3 緊張と協調の時代ーー一八一五〜一八七二年  4 「英語諸国民」と帝国の時代ーー一八七二〜一九一四年 第2章 イギリス帝国の植民地から西半球の覇権国へ──アメリカから見た米英関係の三〇〇年  1 植民地から建国へーー一六〇七〜一七八九年  2 アメリカ・ナショナリズムの高揚ーー一七八九〜一八四二年  3 明白な天命とその後ーー一八四二〜一八七一年  4 「偉大なる和解」へーー一八七一〜一九一四年 第3章 冷たい提携の時代──第一次世界大戦から戦間期へ  1 第一次世界大戦の衝撃  2 復興と安定を目指して  3 しのび寄る戦争の影 第4章 「特別な関係」の誕生──第二次世界大戦期  1 第二次世界大戦の勃発  2 チャーチルとローズヴェルト  3 「特別な関係」の萌芽 第5章 戦後世界秩序の共同構築とその限界──一九四七〜五六年  1 ヨーロッパ秩序の共同構築  2 北東アジアへの冷戦の波及  3 西側同盟体制の完成  4 「きわめて困難な四年間」--東南アジアと中東をめぐる対立 第6章 「特別な関係」の危機と再構築──一九五六〜六三年  1 スエズ危機後の「特別な関係」の再構築  2 経済的要因  3 スカイボルト危機後の「特別な関係」の再構築 第7章 力の凋落と変容する国際秩序への対応──一九六三〜七五年  1 変容する戦後秩序とイギリスの力の凋落  2 超大国デタントと英米関係  3 修復される英米関係 第8章 新自由主義時代の協調と緊張──一九七五〜九〇年  1 新自由主義の時代へ  2 紛争をめぐる協調と軋轢  3 核をめぐる「特別な関係」  4 ドイツ統一とサッチャーの「敗北」 第9章 武力による国際秩序の強制的再編とその限界──一九九〇〜二〇一五年  1 ボスニア紛争と「スエズ戦争以来最悪」の英米関係  2 コソヴォ紛争と英米関係の表層的修復  3 「対テロ戦争」と国際秩序の強制的再編  4 武力行使による国際秩序再編の限界 第10章 英米「特別な経済関係」──世界経済秩序の展開からみる  1 ブレトンウッズ体制への道のりーー戦間期・第二次世界大戦  2 ブレトンウッズ体制と英米関係ーー一九四五〜七三年  3 新自由主義・グローバリゼーションと英米経済関係ーー一九七三年〜現在 あとがき 参考文献 人名索引 事項索引 著者紹介

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