法とリヴァイアサン

行政国家を救い出す

基礎法学翻訳叢書

キャス・サンスティーン / エイドリアン・ヴァーミュール / 吉良 貴之

2024年2月26日

勁草書房

2,750円(税込)

人文・思想・社会

非民主的官僚機構が力をもつ現代国家に法の支配の終焉をみる? 法に内在する道徳性を明らかにすることにより、行政国家を救い出せ! 選挙で選ばれていない官僚機構が力をもつ行政国家。これは法の支配の観点からいって、避けるべき事態ではないのか。それとも、複雑な現代民主主義においては必要不可欠のものであるのか。行政国家を規律する法に道徳性をみいだすことで、官僚的なリヴァイアサンの必要性を認める者、その没落を切望する者、この両者の和解を試みる。 【原著】Cass R . Sunstein & Adrian Vermeule, Law & Leviathan:Redeeming the Administrative State(The Belknap Press of Harvard University Press, 2020) はじめにーー「長く続く、困難な論争」 代替保護策とセカンドベスト 合法性と権威 本書の内容 第一章 新しいコーク  加速する動き  連邦最高裁の内部  行政の権限濫用のリスク 第二章 法の道徳性(一)--ルールと裁量  法と道徳  ルールと法の支配  遡 及 第三章 法の道徳性(二)--一貫性と信頼性  「行政機関は自分自身のルールに従わなければならない」  アウアー敬譲  シェブロン敬譲  二つのパズル 第四章 法の道徳性(三)--限界、トレードオフ、司法の役割  限 界  批 判  進むべき道  新古典派行政法? 第五章 作動中の代替保護策  非委任法理  行政機関のルール解釈への敬譲  アウアー法理と代替保護策  法的枠組みとしてのシェブロン  恣意性審査、口実、整合性 むすび 謝 辞 訳者解説 原 注 裁判例索引 人名索引 事項索引

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