南部メキシコの内発的発展とNGO 補訂版

北野 収

2019年11月18日

勁草書房

3,850円(税込)

人文・思想・社会

2000年代南部メキシコの社会改良を求める人々の内発的活動、グローバリゼーションによる市場原理主義への対抗運動の実証研究書。 2008年に上梓した本書は研究書としての性格のみならず、「内発的発展論」「キーパーソン論」「ジェンダー論」「フェアトレード運動」「オルタナティブな教育論」など国際開発論や開発社会学の基礎的イシューをほぼ網羅している。補訂版においては、若干の考察を追加するとともに部分的な削除をし、並製とし低価格を実現した。 はじめに 序章 本書の射程と南部メキシコという文脈  1 内発的発展とポスト開発論に関する概念整理  2 本書の射程と構成  3 いくつかのキーワードと分析的視点  4 メキシコおよびオアハカという文脈  5 用語表記に関する補足 第1章 脱プロ知識人とポスト開発思想  1 はじめに  2 ポスト開発思想の歴史的背景  3 エステバの遍歴:開発のエリートからポスト開発活動家への道のり  4 ポスト開発思想の世界観  5 南と北の人々に求められるもの  6 考察と議論  7 むすび 第2章 女性活動家の遍歴と政治空間  1 はじめに  2 テワンテペック地峡の政治地理  3 ある女性活動家の遍歴と証言  4 むすび 第3章 フェアトレードの父の思想と哲学  1 はじめに  2 方法論と目的  3 イスモ地域先住民族共同体組合(UCIRI)の概要  4 ヴァンデルホフの個人史と思想・哲学  5 考  察  6 むすび 第4章 農民・女性・青年の「学び」から  1 はじめに  2 教育と学びに関する2つのテーゼ  3 非・不定型の「学び」の展開:農民・女性・若者へのインタビューから  4 考  察  5 むすび 第5章 『女の町フチタン』のその後  1 はじめに  2 フチタンをみる視座  3 『女の町フチタン』について  4 フチタンにおける4つの性  5 ムシェ市民活動家へのインタビューから  6 むすび 第6章 知識人の対話から実践へ  1 はじめに  2 イヴァン・イリイチについて  3 エステバの「語り」におけるイリイチとオアハカでの実践  4 むすび 第7章 ローカルNGOと市民社会,そして政府  1 はじめに  2 教会系NGOの発達と社会運動  3 農村ラジオ局によるアイデンティティ戦略  4 カタリストとしての農村青年NGO  5 政府とNGOの関係の二面性  6 むすび 第8章 グローバル化への反応と矛盾  1 はじめに  2 構造調整とコーヒー生産者組合  3 PPP反対運動とローカルNGO  4 むすび 第9章 内発的発展・知識人・NGO  1 はじめに  2 新しい社会運動の遺産と新たな展開  3 ローカルNGOの評価  4 社会変革における人的資源としての知識人達  5 むすび:運動としての内発的発展論と対抗的政策論 終章 複眼的なリアリティの捉え方に関する試論  1 はじめに  2 本書が提示した主体形成論と権力関係論  3 社会構造と行為主体の関係という命題  4 実証主義と解釈主義の関係という命題  5 リアリティ理解のための様々な社会科学的営為  6 むすび  7 おわりに 文献一覧 初出一覧

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