万国博覧会と「日本」

アートとメディアの視点から

暮沢 剛巳 / 飯田 豊 / 江藤 光紀 / 加島 卓 / 鯖江 秀樹 / ウィリアム・O・ガードナー

2024年3月18日

勁草書房

3,300円(税込)

これまでに開催5回の万博経験をもつ日本。万博を通して何に取り組み、どう向き合ってきたのか。芸術とメディアの視点から分析する。 1873年ウィーン万博に日本が初めて参加してから150年。この間、日本での開催も5回を数え、2025年大阪・関西万博、2027年横浜園芸博が続く。これまでの手法やテーマ、関わった人物に焦点をあてた、6年にわたる研究プロジェクト「万国博覧会に見る『日本』--芸術・メディアの視点による国際比較」の最終成果論文集。 はしがき[暮沢剛巳] 第1章 「映像博」の日本的展開ーー一九七〇年大阪万博と一九八五年つくば科学博[飯田 豊]  1・1 はじめにーー「映像博」とは何か  1・2 「映画的」映像博としての大阪万博  1・3 実験から広場へーー大阪万博の反動としてのビデオ・アート  1・4 「テレビ的」映像博としてのつくば科学博  1・5 おわりに 第2章 未完の“万都市博”--東京世界都市博における泉眞也の構想をめぐって[江藤光紀]  2・1 はじめに  2・2 泉眞也の“都市論”  2・3 世界都市博覧会、開催までの経緯  2・4 泉チームの登場  2・5 泉が都市博に込めたもの  2・6 開催中止  2・7 おわりに 第3章 大阪万博とデザインの歴史社会学ーー専門家から市民参加へ[加島 卓]  3・1 万博とデザインの関係  3・2 一九七〇年大阪万博シンボルマーク選考  3・3 二〇二五年大阪・関西万博ロゴマーク選考  3・4 専門家から市民参加へ  3・5 デザインの歴史社会学へ 第4章 時のつらなりーー相澤次郎のロボットと一九七〇年大阪万博[鯖江秀樹]  4・0 問題の所在  4・1 忘れられた企業館  4・2 形姿と機能  4・3 工作から管理へ  4・4 通過点としての七〇年博 第5章 ブリュッセルから大阪へーー万博から考える日本の「核」[暮沢剛巳]  5・1 ブリュッセル万博ーー戦後最初の祭典  5・2 原子力とブリュッセル万博  5・3 ブリュッセル万博における原子力展示  5・4 日本館の展示  5・5 大阪 一二年後の風景  5・6 日本館パビリオンの展示  5・7 矛盾の壁  5・8 「太陽の塔」と原子力 第6章 未来都市ーー一九七〇年大阪万博[ウィリアム・O・ガードナー(北村礼子訳)]  6・1 SFと大阪万博  6・2 「万国博を考える会」と万博テーマの起源  6・3 大阪万博と未来学  6・4 シンボルゾーンのデザインと万博テーマの建築的解釈  6・5 「未来の都市」の出現  6・6 「管理された」理想郷と隠された黙示録  6・7 後奏曲ーー英語圏の報道機関の大阪万博に対する反応 付録1 シンポジウム2022 付録2 「万国博覧会に見る「日本」--芸術・メディアの視点による国際比較」中間報告書目次 付録3 「万国博覧会に見る「日本」--芸術・メディアの視点による国際比較」シンポジウム記録集目次 付録4 オンライン研究会記録 あとがき [暮沢剛巳] 索 引 執筆者略歴

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