
ソーシャルワークはマイノリティをどう捉えてきたのか
制度的人種差別とアメリカ社会福祉史
西崎 緑
2020年8月22日
勁草書房
5,500円(税込)
人文・思想・社会
ソーシャルワーカーの専門職化と福祉国家形成のはざまで、マイノリティはなぜ置き去りにされたのか。社会福祉的価値の基盤を問う。 19世紀民間慈善活動に始まる米国ソーシャルワークの歴史は、公民権運動盛り上がる1960年代まで、黒人を含むマイノリティをその対象からはじき出し続けた排除の歴史でもある。ソーシャルワークの歴史を単線的発展史ではなく、社会・思想状況とのかかわりの中で捉え、社会福祉的価値の基盤を問う出色の一書である。 序 章 問題意識と本書の位置づけ 第1章 アメリカ・ソーシャルワークの起源と黒人の排除 (1) 建国以来の救貧制度と奴隷の排除 (2) 第二次大覚醒と社会正義の実践 (3) 解放民局による救済の意義再考 第2章 初期ソーシャルワーク界のマイノリティ認識 (1) 全米慈善矯正会議参加者のマイノリティ認識 (2) 社会事業学校と専門ソーシャルワーク (3) 南部の教会と黒人社会事業学校 第3章 福祉国家体制におけるソーシャルワークと人種問題の浮上 (1) ニューディール福祉国家体制と公的福祉の拡大 (2) 戦時におけるソーシャルワーカーの関心の変化 (3) 黒人の北部・西部への移住と人種問題の浮上 第4章 冷戦期のソーシャルワークとアメリカ黒人 (1) パックスアメリカーナの一翼を担う専門ソーシャルワーク (2) 経済成長の中での家族ソーシャルワークへの傾倒 (3) 人種統合への圧力とソーシャルワーク界 第5章 当事者運動と専門職との緊張関係 (1) 貧困戦争とその帰結 (2) 福祉権運動による告発 (3) 性、人種、階層と専門ソーシャルワーク 終章 対象者と支援者という構図を超えて 注 巻末資料 あとがき 初出一覧 参考文献 索引
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