うら獄門

高槻藩家老の切腹事件を調べていた「巴屋」の雷蔵は、同藩で起きた奇妙な家宝紛失騒動を知る。しかも家老は死の直前、あろうことか金策に奔走していたという。背後に江戸市中を回る塵芥処理業者の存在を嗅ぎつけた雷蔵一派は、芥改め役を騙しにかけるが…。第一話『家宝落とし』ほか、勘違いから「巴屋」に怒鳴り込んだ女の死の謎を解く『悪鬼落とし』、短絡的な愉快犯が大事件を呼び寄せる『名主落とし』を収録。渾身の頭脳戦で世にはびこる悪を完膚なきまで叩きのめす、待望の痛快時代小説シリーズ第四弾。