超恋愛

「萌葱色の表紙のノートに書く私の文字は、私の世界。世界は放っておくと、流れ続ける電車の窓の景色のように消えてゆく。私はおぼえている。私だけの心に留まった世界。私だけがかいま見た世界。その瞬間の姿を紙の上に留められた世界は、もし他の誰かが読んで理解してくれたら、たちまち蘇る。」（「書くと癒される」より）。計６編を収録した待望の短編集。