明日の記憶
光文社文庫
荻原浩
2007年11月20日
光文社
680円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!山本周五郎賞受賞の感動長編、待望の文庫化。
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(無題)
・伊藤計劃の『ハーモニー』の記憶はここまでである…という感じと、貴志祐介の『新世界より』の主人公の幻視幻聴から自分がわからなくなっていく恐怖、緊迫感をブレンドして現実社会に持ち込んだ感じ。 ・この超弩級ファンタジーを現代社会で実現したのは素晴らしい ・途中まであまり面白くなかったけど、ハラハラ感、というか、読者の知ってることを主人公が忘れていく、という構図。面白い形だと思う。 ・普通、「見下し構造」は複数の語り部の断片的な情報を元に読者が何が起こっているかを把握し、キャラクターはそれを知らないでいるという構図が多いが、一人の語り部が忘れていくことで見下し構造を実現させているんだよな ・奥様がまたすごく良いキャラクターをしている。ちゃんと主人公のことが好きというか、銀婚式してるのにきちんと下心を取り除いても純粋な愛がある。故に30万のブレスレット買うくらい追い詰められちゃうのよな。 ・最後のシーンも良かった。切れた電話が記憶を持っている最後の会話だったのか。そして描写はないが主人公が奥様を忘れている決定的な瞬間、何かを悟ったというか、覚悟を決めた奥様がまた切ない。出会いとか書くのは本当反則 ・フィリピンのボホールの船内という面白いシチュエーションで読んだのだが、「あれ、なんだっけ」と思うことが少し怖くなり、歳をとるのが少し怖くなった。 ・終わりの描き方が良すぎて、前半の設定描写のつまらなさをカバーしてるのかな、という感じ
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感動の…と銘打たれると身構えてしまうせいか、感動はしなかった。 ただ、こういう病気を自分が患った場合のことを考えて空恐ろしくなる。
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