ダイイング・アイ

死後の世界、幽霊。 そんなものがなければいいなと常々思うけれど、 そういうものが有るとすれば、 それは残された人間が作り出したものなのだろう。 死にゆく人間の強い思いと、 人間の死に直面した、残された人たち。 その二つの思いが重なった時にきっと、世界は少し歪む。 その歪みが、現実を、日常を狂わせる。 それが、この世にある死後の世界、死者の魂なのかも。 とにかく、プロローグの死にゆくシーンがリアルすぎて。 読了前と後では感じ方が違う。 読み終わってから、最初に戻りたくなる人は沢山いるかもしれない作品。 私はプロローグを最後にもう一度読んでみて、 ぎゅーっと、胸が苦しくなった。 唐突な死に、不用意な死に直面した人はきっと、 ああ死にたくない、という気持ちと一緒に ただただ無力に消えていくんだろう。

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途中まではサクサク読めたが、亡くなった人が乗り移る的な内容はあまり好みでは無かった。再読は無いと思う。

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