幸福について
ショーペンハウアー / 鈴木芳子
2018年1月11日
光文社
1,100円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
「人は幸福になるために生きている」という考えは人間生来の迷妄であると断じる幸福論。自分を他人と比較し、他人の評価をたえず気にすることが不幸の元凶であり、名誉、地位、財産、他人の評価に惑わされず、自分自身が本来そなえているものを育むことが幸せへの第一の鍵であると説く。
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三日月ロック
画期的な幸福論
私がこれまで読んできた数百の本の中でも 指折りの有意義な一冊と思えたのがショーペンハウアーの 幸福についてだ。 幸福について考えるような時には幸福な状態ではないとは よく言われているが、私自身悩みや葛藤を抱えている時に この本を読んで大いに癒され、励まされたことは間違いない。 彼は思想界においてペシミストとして認識されているが この本を読んでいくと、私はそもそもペシミズムの意味を 正確に理解していなかったのだと気付かされた。 私自身は全くペシミストではなくむしろ楽観的な人間の 極みのようなのんびりした性格だが、 そんな私にも彼のペシミズムには深く同意し、共感し、 感銘を受けることが数えきれないくらいにあった。 彼は現代において、彼にとっては当時であるが、 幸福であるとはどういうことか、そのためには何が必要なのか ということに関していわば一般的ではない考え方を この本の中で示している。 私はこの本を通して、現代の人間が幸せになりたいと思いながら 行う数々の行動は不幸の元凶であるのだと論理的に納得した。 彼の深い洞察力と思考力を存分に堪能できる 分かりやすく、時間をかけて読む価値のあるオススメの一冊だ。
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