月村了衛

2017年6月13日

光文社

770円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

水楢中学校野外活動部の弓原公一らが合宿で訪れた湖畔のキャンプ場で、惨劇は起こった。隠された大金を捜す半グレ集団・関帝連合がキャンプ場を封鎖し、宿泊客を虐殺し始めたのだ。囚われの身となった公一たち。だが絶体絶命の状況下、突然何者かが凶悪集団に反撃を開始した!謎の闘士と中学生たちが決死の脱出に挑む。今最も旬な著者による戦慄と興奮の物語。

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ちょびくん

書店員

ダークヒーロー登場

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4.2
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2019年08月31日

みんなのレビュー (2)

Readeeユーザー

(無題)

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3.4 2018年02月14日

本巻で大活躍するスーパーヒーローの名が三ツ扇槐。彼女は国際テロリストである。正体を隠して中学校の教師に収まっていた彼女が、生徒たちを助け半グレ集団「関帝連合」相手に死闘を繰り広げる物語である。 限定された空間と時間の中、無力の一般の人たちと暴力を生業とする集団が戦えば、勝敗は目にみえているが、そこにたった一人のプロの戦闘員が投入されれば、戦況は一変する。いつものそんなお約束のなかで、物語が始まる。今回の舞台はケータイの電波も届かない裏寂れたキャンプ場。登場するひ弱な一般人は市立水楢中学校の野外活動部の面々。部長で3年生の弓原公一以下7名の生徒と、引率の脇田教頭に部活副顧問の由良季実枝先生。 対する暴力集団は、カリスマ的リーダー溝淵が率いる関帝連合。武装し覚せい剤でラリっている彼ら数十人が目指すのは、裏切り者が持ちだして隠した振り込め詐欺で稼いだ40億円。隠し場所の手がかりは「赤い屋根の小屋」ということだけだ。問答無用の殺戮を繰り返し、キャンプ場内をくまなく探索しても40億円は発見できない。そのうち、グループ内で対立していた中国人系グループが、金の臭いを嗅ぎつけて姿を現す。さらには本物のチャイニーズ・マフィアまで加わり、バイオレンスの連続だ。 中学生たちに迫る関帝連合、絶体絶命の窮地が待ち受ける。彼らを守る冷徹にして不敵な最強の戦士が登場。代理教員・由良季実枝の仮面をあっさりと脱ぎ捨てた史上最強のテロリスト三ツ扇槐である。中東に逃れた元日本赤軍のメンバーを祖母に持つ槐は、戦火飛び交う中東の地で冷血非情な戦士として育てられた。教員は隠れ蓑に過ぎなかったはずなのに、なぜか生徒の救出に動く槐。槐の心の氷を溶かしたのは中学生たちの友情、そして彼らの勇気ある行動であったのだろうか。あるいは、教師としての使命感がいつの間にか宿っていたのかもしれない。 そして槐の「世界の現実はこんなもんじゃない」との台詞が心に残る。

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yuitan_58

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2.7 2017年10月05日

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