シャルロットの憂鬱
光文社文庫
近藤史恵
2019年6月12日
光文社
770円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
シャルロットは六歳の雌のジャーマンシェパード。警察犬を早くに引退し、二年前、浩輔・真澄夫婦のところへやってきた。ある日、二人が自宅に帰ってみると、リビングが荒らされており、シャルロットがいない! いったい何が起こったのか。(表題作) いたずら好きでちょっと臆病な元警察犬と新米飼い主の周りで起きる様々な“事件”──。心が温かくなる傑作ミステリー。
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(無題)
犬好きにはたまらない、シャルロットのかわいいさがひしひしと感じる物語だった。子供を望む夫婦にとって不妊は深刻でその治療については長くなるとその関係も危うくなりかねないだろう。シャルママ、パパも治療に少し疲れて犬を飼ってはどうかと思ったことがきっかけとなってシャルロットを家族に迎える。犬をとおして出会える縁もあり日々は充実していく。シャルロットは2人にとってかけがいのない存在になっていく。そして物語はちょっとした日常の謎を夫婦で解決する。子供がいるからと必ずしも幸せな家族になるかというとそうではない。子供の存在により夫婦の絆を試されながら親となっていく。シャルママ、パパは間違いなく素敵な家族を作れる人だと思えた。できれば不妊治療を乗り越えて2人のベビーが新しい家族として迎えられるハッピーな未来も想像してしまう、続編に期待!
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