
蕎麦、食べていけ!
光文社文庫
江上剛
2021年1月13日
光文社
836円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
かつての賑わいがすっかり失われた寿老神温泉。この町で育ち、信用金庫に勤める赤城勇太は地元活性化のため、高校生による蕎麦打ちイベントを企画する。同じ頃、竹澤春海たち地元の高校生も全国高校生蕎麦打ち選手権大会に出場するため、特訓に励んでいた。そんな中、メガバンクに勤務する勇太の兄が巨大資本によるリゾート化計画を引っ提げて乗り込んでくる。
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(無題)
関越道を沼田インターで降りて日本ロマンチック街道を北上、尾瀬方面に向かうと利根川の支流・片品川に吹割瀑がある。河床をU字に削る形で流れ落ちる珍しい滝である。「東洋のナイアガラ」と呼ばれている。名爆鑑賞を済ませれば、温泉で汗を流し、地元の食材に舌鼓を打つのは旅の定番である。1番近いのが老神温泉である。赤城山の神(ヘビ)と日光男体山の神(ムカデ)が戦った時、弓で射られた赤城山の神が赤城山山麓に矢を突き刺すとたちまちお湯が沸いてでたのが始まりとか。赤城山の神がそのお湯に傷を浸すとたちまち治り、男体山の神を追うことができたことから「追い神」と呼ばれるようになり、それが「老神」になったと伝えられている。本書の舞台寿老神温泉である。 一昨年の秋、谷川岳の紅葉が観たくて、旅行の途に着いた。1日目の目玉は吹割の滝であった。無論、地元の美味しい蕎麦屋を探して昼食にしたのは言うまでもない。その日の宿は残念ながら老神ではなく水上であった。そんな、自らの体験を踏まえて本書を読むと、また近親感が湧いてくる。 内容は、かつての賑わいがすっかり失われた寿老神温泉の町おこしである。地元活性化の柱としたのが祭りと高校生による蕎麦打ちイベントであった。それらは全て著者の取材に基づく実話のようである。また、元銀行員の著者のこと、銀行のありようを考えさせられる一節が散りばめられている。
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