統治のデザイン

日本の「憲法改正」を考えるために

駒村 圭吾 / 待鳥 聡史

2020年7月1日

弘文堂

3,080円(税込)

人文・思想・社会

政治学と憲法学の協働で〈この国のかたち〉を構想する  各国の「憲法改正」の実態と規範的意義を明らかにし、日本の「憲法改正」論議に新たな視点を提供した『「憲法改正」の比較政治学』(弘文堂・2016年)から4年。その姉妹篇となる本書は、これからの日本の憲法論議の本丸となるべき「統治機構」にフォーカス。日米同盟と自衛隊といった安全保障の問題をはじめ、一票の格差、二院制の存在意義、首相への権力集中、最高裁の過重負担、財政再建、そして地方自治体への権限移譲と、「統治」をめぐる問題は多岐にわたり、なおかついずれも容易に解の出ない難問ばかり。そこで本書では、日本国憲法の構成に則り、「安全保障」「代表」「国会」「内閣」「司法」「財政」「地方自治」の7分野にわたって、それぞれ政治学による緻密な実態分析および改革論の紹介と、憲法学による規範的評価および応答とを対置させました。様々な危機や挑戦に晒される日本の統治機構をいかに設計(デザイン)してアップデートしていくべきかーー各分野の第一線で活躍する著者陣が、読者とともに考えます。 はじめに(待鳥聡史) 第1章 安全保障  1 「事態」主義の効用と限界(楠 綾子)  2 安全保障のデザインーー憲法の視点(富井幸雄) 第2章 代表  1 選挙制度と統治のデザインーー政治学の視点から(大村華子)  2 選挙制度と統治のデザインーー憲法学の視点から(吉川智志) 第3章 議会  1 国会に関する改憲論と実態論(松浦淳介)  2 両院制にとどまらない国会の憲法問題(村西良太) 第4章 内閣  1 日本の議院内閣制の変容の方向性ーー権力分立論再考(竹中治堅)  2 議院内閣制の改革と憲法論(横大道聡) 第5章 司法  1 司法を政治学する(浅羽祐樹)  2 最高裁判所の二重機能の問題性(櫻井智章) 第6章 財政  1 財政政策と制度改革(上川龍之進)  2 統治システムとしての財政とその憲法的デザイン(片桐直人) 第7章 地方自治  1 入れ子の基幹的政治制度ーー中央地方関係と地方政治(砂原庸介)  2 憲法学からみた地方自治保障の可能性(芦田 淳) おわりに(駒村圭吾)

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