水環境工学

土木・環境系コアテキストシリーズ F-1

長岡 裕

2021年11月1日

コロナ社

3,300円(税込)

科学・技術

都市を含めた水循環系は、自然の水循環に加えて、水道、下水道をはじめとする都市インフラにより形づけられた人工的な循環系を重ね合わせて形づけられています。その本質的な理解のためには、水環境化学、水処理工学、水道工学、下水道工学、河川工学、水文学など、様々な分野にまたがる知見をバラバラに理解するのではなく、それらを相互に関連付けて総合的に考えるとともに、現象の本質の理解に必要となる基礎的な事項についても深く掘り下げて理解することが求められます。 そのため、本書では水道システムと下水道システムを一つの連続した水循環システムとしてとらえ、これらを並列させながらその本質的な事項を解説するようにしていますし、環境基準、水道水質基準をはじめとする様々な水質基準についても、相互の関連付けを意識しながら解説しています。これはこれまでの類書ではなかった取り組みと思います。 また、水質変換や水処理に関してもその本質を理解する目的で、一見、細かすぎるともみえるような事項、例えば凝集剤や分離膜などの分子構造などについても記載し、なぜそのようになるのかという疑問にも応えられるよう配慮しています。 本書を学生などが学習用として用いるとき、演習問題を解いたり考えたりすることで、理解が格段に深まります。そのため、本書では、章末の演習問題に加えて、本文中にも多くの例題と解答を載せています。 本書はコンパクトな体裁にもかかわらず、多くの水環境や上下水道に関する類書と異なって、本質の理解を妨げるような複雑な設計図面などは排除し、基本的な事項のみを理解できるようなオリジナルな図のみを掲載しているので、含まれている内容は決してコンパクトではないと思っています。これから水環境や上下水道を学ぼうとしている学生だけでなく、実務者や技術者の方々にもぜひ本書を手に取ってもらいたいと願っています。

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