おばあちゃんの知恵

ご存知のように、料理では“隠し味”といって、ほんのすこし調味料を加えることで、料理全体の味を引き立たせる“隠しワザ”がよく使われます。たとえば、お汁粉の甘味がもの足りないとき、塩をほんのすこし加えることで、ぐっと甘さが際立ってきます。あるいは、さしみ醤油に柑橘類のしぼり汁をほんのすこし加えると、魚の生ぐささが苦手な人も、さっぱりといただくことができます。こうした“隠しワザ”は、料理だけに限りません。食・衣・住という家事全般にわたって、ちょっとした工夫や知恵しだいで、能率があがり、しかもキリッと引き締まるということがたくさんあります。この本では、祖母から母へ、母から娘へと語り継がれた生活・家事の珠玉の知恵を集めてみました。