神聖喜劇(第6巻)

大西巨人 / のぞゑのぶひさ

2007年1月31日

幻冬舎

1,540円(税込)

小説・エッセイ

「剣鞘摩り替え」犯人の疑惑に甘んじる冬木を励まし、併せて自らをも鼓舞しながら、東堂太郎は、軍規に定められた兵の正当な権利である「不条理上申」「意見具申」を実行する。一九四二(昭和十七)年三月十八日、教育の過半を既に終えた補充兵たちは、高浜演習砲台において休養のひとときを得る。穏やかな早春の午後にいつしかまどろんでいた東堂は、異様な気配を感じて目覚める。広っぱの一角において、第一内務班の“ガンスイ(のろま)”末永が、仁多班長らによって嬲り者にされていた。近隣の民家の軒先からイカの干物を失敬したにすぎない末永に対し、それを「陸軍刑法」上の重大犯罪と咎め立てた上官たちは、ついに彼に「死刑」判決を告げる。あまりにも滑稽かつ残酷極まりない光景を目前に、東堂と冬木とは、期せずして時を同じく立ち上がる…。巨編、ここに完結。

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