プラチナデータ
東野圭吾
2010年6月30日
幻冬舎
1,760円(税込)
小説・エッセイ
犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。犯人はこの世に存在しないのか?時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。犯人は、神楽自身であることを示していたー。確信は疑念に、追う者は追われる者に。すべての謎は、DNAが解決する。数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。
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(無題)
国民のDNAを管理し、それを用いたDNAプロファイリングが可能となった日本。犯罪の検挙率は飛躍的に向上し、警察の捜査そのものも大きく変化した。そんな中、大量のDNA情報を残しながらも、プロファイリングで発見できないという連続殺人が発生する。さらに、そのプロファイリングシステム開発に貢献した天才数学者が何者かに殺害され、開発者の神楽の毛髪がそこに残っていたため、神楽は、犯人として追われることになる。作者得意の科学的知識を駆使して造られた舞台設定であるが、なにか謎解きのために置かれた芝居の書割のようで、読んでいて面白くないのである。残年ながら「凡作」という評価にとどまろう。
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