番犬は庭を守る

岩井俊二

2012年1月31日

幻冬舎

1,540円(税込)

小説・エッセイ

原子力発電所が爆発し、臨界事故が続発するようになった世界では、放射能汚染による精子の減少と劣悪化が深刻な問題となっていた。優良精子保有者である「種馬」の精子は民間の精子バンクが高額で買い上げ、その一家には一生遊んで暮らせる大金が転がり込んで来る。一方で、第二次性徴期を迎えても生殖器が大きくならず、セックスのできない不幸な子供たちは「小便小僧」と呼ばれていた。高校を卒業し、警備保障会社に就職をした小便小僧のウマソーは、市長の娘に恋をした罰として、使用済みの核燃料や放射性廃棄物で溢れる、廃炉になった原発を警備することになる。やがてウマソーの性器は徐々に失われ…。人々が原子力を選んだ結果、生まれてしまった世界。だが、それでも紡がなければならない未来があるー。全編を通して岩井美学に貫かれた、豊饒なエンターテインメント。10年ぶり、書き下ろし長編小説。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(0

--

読みたい

1

未読

0

読書中

0

既読

9

未指定

10

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください