一〇三歳になってわかったこと
人生は一人でも面白い
篠田桃紅
2015年4月30日
幻冬舎
1,100円(税込)
小説・エッセイ
世界で最も尊敬される現役美術家が、クリエイトする力を明かす。
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(無題)
数年前に大変話題になった書である。奥付を見ると初版は2015年4月となっているから、今から3年前の事だったのだ。図書館で見つけて、そういえば読んでなかったなぁと思って手に取った本だ。 ところで、本書は題名が大変に魅力的だ。これは103歳にならなくては見えないものがある事を前提としている。もし、そんなものがあるとすれば、それは何なのか、読者の好奇心を刺激する。多分、生きる意味であるとか、死とはどういう事なのかを明快に説明してもらえるとの期待が高まる。そう思って読み進めるが、長寿と言われる年齢になって、著者が「そうか、そうだったのか」と得心するシーンには一向に巡り会えない。むしろのっけから「私には生死感がない」との宣言である。考えてもどうにもならない事は、考えないようにしているのだそうだ。これでは、題名に偽りあり、と言いたくもなる。死が怖くなくなるには?の疑問には、考えると怖くなるから、考えないようにしなさい、だって。そりゃそうだ。これをはぐらかしととるか、それとも長いこと生きてきた経験の知恵ととるかは、読者の自由だ。 もう一つ、歳をとると割と簡単に諦められるようになるそうだ。執着心から自由になれる境地。100歳を超えるとこんな風に達観できるものかと、感心しきりである。
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