無痛
幻冬舎文庫
久坂部羊
2008年9月30日
幻冬舎
921円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
神戸の住宅地での一家四人殺害事件。惨たらしい現場から犯人の人格障害の疑いは濃厚だった。凶器のハンマー、Sサイズの帽子、LLの靴跡他、遺留品は多かったが、警察は犯人像を絞れない。八カ月後、精神障害児童施設の十四歳の少女が自分が犯人だと告白した、が…。外見だけで症状が完璧にわかる驚異の医師・為頼が連続殺人鬼を追いつめる。
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ドラマを見てからの、原作。 ドラマに比べ、原作の為頼はかなりドライ。 病の先が見えてしまうことで、自分ができることも見えてしまう。毎回、患者に向き合うたびに、自分の力量・医療の限界を思い知る。その思いが、無意識に必要以上、力量以上のことをしないという行動になっているのか? そんな思いをすることも多いのに、まして妻を看取るという経験までしてるのに、医者を続けているところは、彼の医療への希望・人間の可能性に知らずかけているところがあるのではと思った。 頼まれると断れない、恩を受けると返す(通り魔を見かけて、しっかり引き返してたり、頼まれて六甲まで行っちゃうし)基本いい人なので、イバラ君のことも、引きずるんでしょうね。 無痛2も、引き続き読んでみようと思う。 為頼以外の、人物も面白かった。
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(無題)
生まれながらに痛みを感じない病気、それを先天性無痛症という。肉体的に痛みを感じないということは、容易に理解できよう。では心の痛みはどうなのだろう。そんな問いかけを本書はあたかも鋭利な刃物のような切り口で読者に迫る。心臓の弱い人にはお勧めできない。それほど凄惨で救いがない。これでもか、これでもかと読者に人間存在の哀しみを突きつける。奈落の底に落とし込んだ読者を救うのは、本書がミステリーであるという点だ。著者はミステリー的展開で読者を暗黒の地獄からジェットコースターに乗せて一気に読了後の満足を味あわせる。第一級の作品である。
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