銀二貫

幻冬舎時代小説文庫

高田郁

2010年8月31日

幻冬舎

660円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

大坂天満の寒天問屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で焼失した天満宮再建のための大金だった。引きとられ松吉と改めた少年は、商人の厳しい躾と生活に耐えていく。料理人嘉平と愛娘真帆ら情深い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、またもや大火が町を襲い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。

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書店員レビュー一覧

ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

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2020年01月16日

みんなのレビュー (1)

とも

(無題)

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4.1 2018年01月27日

高田郁の小説、久し振りでしたが、イイですね。暖かさと優しさにホッとします。人の一生をこんなふうに組み立てて、読者に感動を提供する作家という職業は素敵な仕事ですね。あ、勿論、才能があって初めてできることですがね。 さて、大阪天満の寒天問屋・井川屋の和助は、銀二貫で思い切った買い物をしました。何と仇討ちを買ったのです。仇討ちを買うなんてことができるのか、当然の疑問です。そこは小説の事ですから、次のような経緯です。仇討ちで父親を斬られた鶴之輔は、健気にも素手で立ち向かいました。その場に居合わせた和助は、鶴之輔の素質を見抜き、助けることにしました。止めを刺そうとする武士に、少年の延命とこれ以上仇討ちに関わらないことを条件に、その時たまたま持ち合わせていた銀二貫を差し出したのでした。この銀二貫が後に素晴らしい働きをします。受け取った武士が郷土の開墾のために全て投げたしたのです。こうして鶴之輔の故郷は、貧しい農村から美田の連なる村へと変貌を遂げたのです。 和助に見込まれた少年は、松吉と名を改め、商人として厳しい躾のもと逞しく成長していきます。松吉は寒天商としてばかりでなく、寒天の製品改革にまで手を染めるようになって行きます。そこで生み出されたのは従来にない食感をともなった糸寒天でした。この糸寒天を使って新たな菓子、練り羊羹の開発に心血を注ぐ松吉でした。そして小説の物語展開になくてはならないのは、色恋沙汰ですね。松吉と幼馴染・真帆との恋物語がこれに絡んでくるのですから、お話は彩り鮮やかになってきます。練り羊羹の完成と恋の成就が同時に訪れます。そして、クライマックス、大阪天満宮に「銀二貫」を納めた場面は感無量でした。

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