人形家族

熱血刑事赤羽健吾の危機一髪

幻冬舎文庫

木下半太

2016年4月12日

幻冬舎

660円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

“伝説の刑事”になることを夢見る、「バネ」こと赤羽健吾の前に、連続殺人鬼が現れた。犯人は警察を嘲笑うかのように、死体をマネキンと並べて堂々と放置。しかも、被害者の胃の中には未消化の御馳走が…。異常犯罪を扱う警視庁行動分析課のメンバーとして、バネは上司の育子、後輩の栞とともに犯人を追うが、犯人の狂気は想像を超えていたー

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Readeeユーザー

連鎖するシリアルキラー

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4.2 2020年04月22日

赤羽健吾ことバネは、喧嘩っ早い熱血バカ刑事。捜査一課だったが、現在所属は行動分析課。上司は超美人だが性格に難ありの悪魔のような分析力で難事件を次々と解決している、警視庁では恐れられている人物。上司に下僕のように罵倒され使い倒され、走り回る日々。 頭の回転は弱いが、喧嘩だけは自信があるバネ。伝説の刑事と謳われた祖父に「自分より強いやつに勝て、弱いやつに勝っても何の意味もあらへん」、と今だと逮捕されるの確実な超スパルタ教育を受けたおかげだ。相手が強ければ強いほど勝たなければならない、それが信条だ。 前作では「アヒルキラー」こと連続殺人犯で現場にアヒルの人形をおいていく犯人を捕まえたが、今回は「マネキンキラー」。幸せな家族をモチーフにターゲットと共にマネキンを一緒に置いていく連続殺人犯だ。お母さんお父さんお兄ちゃんお姉ちゃん僕。自分の失った家族を完全に取り戻すためにターゲットを次々と手にかけていく。手にかけていく前に必ず、朝食昼食夕食をその人が大好物のものを食べさせる。自分で調理する手のこみようだ。夕食を食べ終わったら、家族になれる。シリアルキラーは自分の中の美学やルールを決して曲げない。彼が求めたものを手に入れるまで決して妥協しない。 このお話で怖いところは、最後に犯人が捕まって終わり、ではないところ。シリアルキラーがシリアルキラーを生む。連鎖していく。犯人自体もシリアルキラーの連鎖で生れたシリアルキラーだったというところ。シリアルキラーがシリアルキラーを憎み犯行を模倣し、シリアルキラーに復讐する。 新たなシリアルキラーになるのは誰? 【豆知識】 ゴキブリは食器用洗剤をかけると一撃で倒せます。体にある気管に洗剤が入って、皮膚呼吸ができなくなるそうです。ゴキジェットがなくても食器用洗剤はある家はほとんどだと思うので、Gが出て困った時は食器用洗剤を使ってみてください。

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