人生を面白くする本物の教養

幻冬舎新書

出口治明

2015年9月30日

幻冬舎

880円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 人文・思想・社会 / 美容・暮らし・健康・料理 / 新書

教養とは人生における面白いことを増やすためのツールであるとともに、グローバル化したビジネス社会を生き抜くための最強の武器である。その核になるのは、「広く、ある程度深い知識」と、腑に落ちるまで考え抜く力。そのような本物の教養はどうしたら身につけられるのか。六十歳にして戦後初の独立系生保を開業した起業家であり、ビジネス界きっての教養人でもある著者が、読書・人との出会い・旅・語学・情報収集・思考法等々、知的生産の方法のすべてを明かす!

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とも

(無題)

-- 2018年01月18日

教養のために我慢しながら古典を読む、私が最もしたくない読書法である。老年期に入った今は出来るだけ我慢したくないし、楽しい時を送りたいと考えている。しかし、教養とは人生における面白い事を増やすツールである、との著者の主張を聞けば、俄然興味が涌こうというものだ。 それでは、人生を2倍面白いものにする「教養」の実態とは何か。著者によれば、知識の多さではない。自分の頭で考える事、だという。そういえば、確かにいるな。どこかの評論家やコメンテーターの言を鵜呑みにして、したり顔で意見を言う輩。こう言うのは、教養とは言わない。そして、教養を身につけるメソッドに著者は、本・人・旅を挙げる。教養は、グローバル化したビジネス社会を生き抜くための最強の武器である、とも説く。いや本書は人生をもっと面白くする上で教養が果たす役割といった啓発本というより、若者がこれからの時代を生き抜く上で身に付けるべき事柄を挙げたハウツー本といったほうがピッタリくるかもしれない。 そもそもが「人生をもっと面白く」したり教養を身につけるといった極めて属人的な事柄をテーマに書籍化できるのであろうか。しかも、自ら執筆することなく取材させてライターに書かせたものを自分の名前の元に出版する。知的活動に対する傲岸不遜さが感じられる。そこにあるのは、結果が全てのビジネスロジックである。 だから、本書で語られる教養は、何の役にも立たないが、個人の生活を豊かにする教養ではない。グローバルビジネス時代に期待される人材像が語られる。かつての高度経済成長時代のガムシャラに目標に突き進む体育会系の人材が、今の時代に通用しないのは明らかだ。今求められているのは、ビジネスチャンスやビジネスモデルを創り出す事のできる人材だ。そのためには自分で考える事が基本だ。また、英語も必須であろう。何のことはない。本書は、1人の人生を豊かにしたり、幸せをもたらしたりといった事を語っているように見えて、実は企業が必要とする人材像を語っていたのだった。 だから、本書中で「子供は社会の宝」と著者が言う言葉にどこか偽善の胡散臭さを感じたのだろう。一見リベラルな主張なようだが、鎧の下に剣が見え隠れしているようにも思える。それは直接税よりも間接税、消費税率アップ論に顕著だ。累進課税による所得の再配分を否定して、相続税100%にするとの著者の主張は、ロジックは通っているが、実現不可能だ。

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