ボンヘッファー
Century Books 人と思想 92
村上伸
1991年2月28日
清水書院
935円(税込)
人文・思想・社会
第二次大戦がドイツの敗北で終わる1ケ月前に絞首台の上で、39歳の生涯を閉じたプロテスタントの牧師がいた。ディートリッヒ=ボンヘッファーである。彼はなぜ処刑されたのか。ナチスの暴虐に抵抗して反ヒトラー陰謀に荷担し、ヒトラー暗殺計画の一員となったからである。生来の才能を存分に開花させて、わずか21歳で神学博士の学位を受けた天才的神学者、ガンジーを尊敬する平和主義者であったボンヘッファーが、いったいどうして「ヒトラー暗殺」などを考えるようになったのか。本書はこの驚くべき謎に挑み、その内面の苦闘を彼自身の言葉によって跡づける試みである。戦後のキリスト教、さらに広く思想界一般に与えた衝撃を、その源泉に溯って解明する。
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