中道を生きる 中観

シリーズ思想としてのインド仏教

計良 龍成

2023年5月18日

春秋社

2,420円(税込)

人文・思想・社会

従来の空思想からではなく、実践にも関係する有無の両極端を離れた中道の視点から、序論ー予備知識・第一部ー思想史・第二部ー縁起と中道の思想の三部構成で、インド中観思想を論じた画期的な解説書。 序論 中観思想を理解するための予備知識  一 縁起・此縁性    有為法の瞬間性の理論 後期中観思想の此縁性解釈  二 「空」とは何か?(中観思想における一般的説明)    人無我・法無我 無我・無自性・空 否定対象としての「自性」とは何か?  三 空思想の源泉・出処としての仏陀 第一部 中観思想史 第一章 初期中観思想  一 ナーガールジュナ    ナーガールジュナの歴史的位置付け ナーガールジュナが『中論』により果たした役割 第二章 中期中観思想  一 瑜伽行唯識学派との対立    「唯心」の解釈を巡って  二 バーヴィヴェーカ    生涯・著作 バーヴィヴェーカの二諦説 論理学的方法の採用 ブッダパーリタ批判  三 チャンドラキールティ    生涯・著作 ブッダパーリタの立場の弁護 バーヴィヴェーカの推論式に対する批判 チャンドラキールティの二諦説 第三章 後期中観思想  一 ジュニャーナガルバ    生涯・著作 ジュニャーナガルバの二諦説 勝義諦 「勝義において」という限定詞について 世俗諦 実世俗諦と構想された物事 誤った認識としての世俗 真実へ悟入するための段階的な行程 世俗についてのジュニャーナガルバの思想的立場  二 シャーンタラクシタとカマラシーラ    生涯・著作 二諦説 カマラシーラの三性・三無性説解釈 (a)他に依るあり方・生起の無自性性 (b)構想されたあり方・特徴の無自性性 (c)完成されたあり方・勝義の無自性性 カマラシーラの「唯心」解釈 中観思想の理論的基盤としてのダルマキールティの認識手段の理論 カマラシーラのシャーンタラクシタ批判ーー両者の見解・立場の相違 『法集経』『入楞伽経』の経文に対する解釈の違い 二種中観道ーー世俗として外界の対象の存在を認める中観思想に対する立場 第二部 中道思想としての中観思想 第一章 縁起思想  一 外縁起・内縁起    縁起が二種に説かれた理由  二 縁起の二つの側面    縁起をどのように理解すべきか? 縁起の勝義の側面 縁起の世俗の側面 世俗としての縁起・此縁性 此縁性の勝義としての否定 縁起と二諦 縁起・勝義・平等性 第二章 中道思想  一 中観思想における中道解釈の展開    『中論』第二四章一八偈の解釈について 『無畏論』とブッダパーリタの解釈 バーヴィヴェーカとアヴァローキタヴラタの解釈  二 カマラシーラの『中論』第二四章一八偈解釈  三 カマラシーラの中道解釈  四 捏造と不当な否認を排除するための実践    縁起の二側面についての瞑想 智慧と手段  五 カマラシーラの中道思想    無住処涅槃 一切智 中道の認識  六 結論 略号及び使用テキスト 参考文献

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