1人称単数の哲学

ソクラテスのように考える

八木 雄二

2022年5月20日

春秋社

3,080円(税込)

人文・思想・社会

ソクラテスの「徳」は、具体的な場面において個々人の主体性を問うもののゆえに、三人称の客観的真理にはなりえない。人称や格変化などの分析から言語に表出する理性の働きを抽出し、「いま・ここ・わたし」の判断と選択としての倫理を剔出する尖鋭な試み。  まえがき 第1章 理性の中の「個人」と「宇宙」と「社会」  1 心は、感覚と、「ことば」で動く  2 「ことば」が「理性」である  3 「ことば」に騙される  4 主語の人称により相違する言語  5 3人称の世界  6 「数える」ことと「説明する」こと  7 1人称2人称単数の世界と、1人称複数の世界  8 一対一の問答の道  9 共同的真理の欺瞞的説得  10 「道具」認識の尺度  11 1人称と2人称単数の世界の真理は主体の真理  12 主体の真理の探究 第2章 ことばの社会性と欺瞞性  1 ソクラテスのように考える  2 哲学と科学の識別課題  3 「知覚」の発見  4 知覚の原理性  5 1人称単数の知覚から3人称の普遍認識の構成  6 「わたしの真理」と「わたしたちの真理」  7 「わたしたちの真理」の真理性と「わたしの知覚」 第3章 「わたしの世界」を見つける  1 「わたしの世界」の独立性  2 「わたしの世界」の孤独  3 「わたしの世界」の確実性  4 「わたしの世界」の見つけ方  5 「わたし」の世界の視点  6 科学世界の変革を起こす私的性格  7 他者の「ことば」(ロゴス)  8 「わたし」の「無」  9 「わたし」による世界の知覚  10 懐疑と「わたし」の自覚  11 哲学と科学の根拠となる「わたしの知覚」  12 「自由意志」と呼ばれる欲求 第4章 ソクラテスの「わたしたちの世界」  1 「ソクラテスのように」考える  2 ソクラテスが起訴された原因  3 直接知覚にもとづく教育  4 身近なものの善  5 神の存在  6 ソクラテスと神  7 正しい者であるために  8 純粋理性がもつ永遠的真理  9 死を知らずに生きる理性  10 殺すことと殺されること  11 証明を補完する実体験  12 自分の命に神との一致を見る  あとがき

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