折鶴七変化
春陽文庫
角田喜久雄
1990年7月1日
春陽堂書店
576円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
浅草淡島明神の社殿の中で、奉納された千羽鶴の中に一つの折鶴を探し求めていた若い娘とその忠僕の2人が、悪道場太田黒一刀流の宝川文蔵一味に襲われんとする危急の場を救ったのは、江戸猿若町の人気を一身に集める名女形、まさに錦絵から抜け出したように艶やかな姿形の“七変化春之助”と異名をとる春の家春之助であった。下段三刀のうち“千鳥の太刀”を振るう春之助をそひかにうかがう者に、不気味な浪人侍伴周作があった。春之助に迫る周作の豪剣の前に立ちふさがったのは、春之助を「若」と呼ぶ黒頭巾の忍者伊賀甚兵衛である。-千羽鶴に秘められた謎とは。御岳神陰流を操る名女形春の家春之助颯爽の活躍は。
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