霧丸霧がくれ

春陽文庫

角田喜久雄

1988年6月1日

春陽堂書店

705円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

日本水軍の発祥の地である瀬戸内は塩飽七島の一つ牛島にある極楽寺の鐘は、それを撞いて音が出ると無間地獄に落ちる“魔性の鐘”という。その鐘にはかつてそれを撞いた3人の男の名が記されていたが、そんな不吉な鐘を霧丸と浪江の2人は共に撞いた。海の男霧丸と可憐な娘浪江の跡を尾行する怪しの武士は…?かねてより美貌の浪江に目をつけていた島のお目付け高柳九十郎は、いままさに凌辱せんとした刹那、浪江の懐からこぼれた黄金の地に梨花を銀象眼した玻璃製の手鏡を見て驚愕した。さらに、九十郎のために海賊黒い狼の一味に捕らえられた浪江の運命やいかに?-海を舞台にした時代伝奇ロマンの一大長編作。

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