
日月剣士
春陽文庫
江崎俊平
1995年12月31日
春陽堂書店
512円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
暮れなずむ晩秋の山路を、信州高遠城下を目指して急ぐ旅人に交じって、浪人瀬長紋之介の姿があった。それは十九年前、亡父が交わした未見の許嫁のもとを訪ねる旅であった。相手は父の無二の親友で、城下で三百人からの弟子を抱える名高い東軍流の道場主の娘であった。紋之介にはその約束を強要する気はなかったが、相手の意思を尊重するつもりで飛脚便を出しておいたので、あるいは迎えがあるかもしれぬというひそかな期待があった。碧落にいま夜が忍ぼうとする峠道で、卒爾ながら…と声をかけてきた六人ほどの武士があった。白刃が風を切って伸びた。迎えの者ではあったが、冥途への迎えでもあった。-道場主は四日前、紋之介を待ちわびながらすでに黄泉の人となっていたのだった…。
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