女哀しの東海道
呑蝮念仏破戒旅3
春陽文庫
大栗丹後
1992年10月31日
春陽堂書店
513円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
好調大栗丹後の時代小説シリーズ“呑蝮念仏破戒旅”の第3集、全3話収録の痛快編。品川宿内を「取り替えべえ」と言いながら歩きまわっている乞食風態の坊主があった。お供に一匹の犬を連れ、驚くべきことにはその衣の下に女の長襦袢を着けていた。時は享保8年7月のこと、将軍は8代吉宗、その吉宗が抜擢した町奉行が大岡越前守忠相であった。宿に泊まった呑蝮は、哀れな飯盛り女たちにご馳走を食べさせて喜ばれた。岩戸屋の夫婦養子新之助とお袖が心中して果てたが、その真相を探り出した呑蝮は、墓所の石神社境内にお袖観音を建ててやった。久留米藩主有馬家の相続をめぐる騒動にも乗り出した呑蝮の活躍は…。(第1話「品川宿・苦界観音」)。胸のすく次なる活躍は。
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