志賀直哉はなぜ名文か
あじわいたい美しい日本語
祥伝社新書
山口翼
2006年5月5日
祥伝社
814円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
志賀直哉は「小説の神様」と云われ、その文章は紙面から活字が立ち上がってくると云う。ところが直哉の文章の一体どこが名文なのか、直かにあたってみると、一見すらすらと読めてしまうだけに、かえって分析するのが難しい。三〇年間、志賀直哉、森鴎外、井伏鱒二などの全集を読破して「名文」を採集しつづけ、『日本語大シソーラス』を編纂した著者が、独自の視点から直哉の名文を分類、分析した画期的な書。英語では決して表現できないすっきりとした美しさ、翻訳不可能と云われる融通無碍な接続の技法、句読点の打ち方ひとつにまで施された並々ならぬ推敲…。直哉の名文を通して、日本語独自の自由、美しさを明らかにする。
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