ほかならぬ人へ

単行本にて読了。2本あるが、個人的には1本目が印象的。 「ほかならぬ人へ」は、裕福な家庭に生まれた明生が兄弟との劣等感を感じつつも、愛する女性を見つける。 周囲との反対を押し切って結婚するが、結婚相手のなずなには片時も忘れられない昔の恋人がおり、次第に2人はすれ違うようになる。 家庭生活と並行して、描かれている仕事生活の中では、明生は真面目そのもので、人情味溢れる東海課長とは異性の上司でありながら、人生の先輩として、よき相談相手であった。 なずなとの結婚生活は一度破綻を迎え、なずなの昔の恋人の妻に刺されることを契機に復活する事になるが、それも明生海外出張を機に別れてしまうこととなる。 そんな中、自分を支えてくれた東海課長が2度目のガンになる。明生は東海課長との結婚も、その後がん再発でこの世を去る事になる。 明生は非凡な家庭に生まれながら、自分を

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