黄金奉行(上)

長編伝奇時代小説

半村良

1991年3月1日

祥伝社

1,388円(税込)

小説・エッセイ

世に存在を知られぬ黄金奉行は、金山の不正を正すため徳川家康が設けた極秘の職である。代々その役に就く猿渡佐渡守のもとに、羽州天童で大量の辰砂が盗まれた報が届く。辰砂を焼けば金の精錬に不可欠の水銀となる。盗賊たちは金鉱の鉉を見つけたのだ。色めき立った奉行は、用人の神波半蔵らと直ちに北上、凄絶な戦いに突入した。やがて現われた天童九郎なる首魁は、奥羽復古を叫び、北の地に乱を興さんと、里占めした村で抗戦の陣を敷いた…。

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