
千姫狂乱
長編時代小説
早乙女貢
2000年9月30日
祥伝社
2,090円(税込)
小説・エッセイ
秀吉が逝き、関ヶ原の戦いを経て、慶長8年(1603)、家康はついに征夷大将軍となった。この年、家康は孫である千姫を大坂城にある秀頼のもとに輿入れさせた。秀頼十一歳、千姫七歳。あまりに幼なすぎる婚姻であった。千姫と同じ歳の侍女おちょぼもまた大坂城に同道した。その京から大坂へと淀川を下る千姫の船を一挺の鉄砲が狙っていた…。老獪な家康。秀頼との異様な生活。炎上する大坂城。その大坂城から、千姫を救出した坂崎出羽守の悲憤。のちに歌舞伎として開花する出雲のお国の艶姿。再嫁した本多忠刻の病死。さらには柳生宗矩など。多彩な人物を配し、戦乱と政略とに翻弄された千姫を通して、豊臣末期から徳川三代家光までの時代を描く官能歴史ロマン。
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