シェルター

長編ミステリー

近藤史恵

2003年9月30日

祥伝社

1,540円(税込)

小説・エッセイ

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ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

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3.0
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2020年01月16日

みんなのレビュー (1)

とも

(無題)

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3.5 2018年02月09日

本書は整体師・合田力シリーズの第3作である。とはいうものの、第2作を飛ばしてしまう我が身のうっかりさに言葉もない。しかし、本書の解説によれば、合田力が大阪中を自転車で駆け巡るのは、乗物恐怖症のためであるとか、江藤恵、歩の美人姉妹の来歴が本作で語られるので、第3作から読み始めるのを勧めているので一安心である。恵がセックス依存症、歩が摂食障害を抱えているのは第1巻「カナリアは眠れない」で明らかになっている。本巻では何故そうなったのかが明かされる。また、本作ではもうひとり心に傷を負った美少女が登場する。タレントの出水梨央である。彼女は中学時代にイジメにあったのが、人生を左右するほどの深い傷となっている。 江藤恵は中国旅行のために有給休暇をとっていた。保険証が必要になったところから歩が姉の部屋に入り探しているうちに偶然パスポートを見つける。海外旅行なのにパスポートを持参していない?。恵は歩のもとから出奔したのだった。一体何のために?。男性恐怖症の妹・歩に小松崎という恋人ができたので、責任を果たしたと思ったのと、ドロドロとした姉妹の人間関係を清算したかったのもあったのだろう。彼女たちは異父姉妹であった。恵は母の連れ子だった。その母が小学生の頃に癌で死んでから恵への父の性的虐待が始まった。妹・歩が受験の時であった。売り言葉に買い言葉で口走ってしまった。「いい大学にもいかなくて良い、就職もしなくて良い、お父さんと結婚しようかな」と。歩は気が付いていた。「お父さんもあんたも汚い!」と言い放ったのだった。歩は恵を傷つけた。そして恵以上に傷ついたのだった。彼女の心の傷跡は、過度な男性恐怖症と摂食障害となって現れた。心身ともにまだまだ脆弱な少女のことである。本来であれば、危険が迫った時に逃げ込むシェルターの役割を果たすのが家庭である。それがこの父親ときたら。男の性をつくづくとやるせなく思う。 大人となった恵にシェルターの役割が巡ってきた。東京で出会った出水梨央がSOSを発していたのだ。「おねえさんお金貸して」と話し掛けてきた彼女と関わり合いになってはいけないた思いながらも、成り行きで「うち来る?」と言ってしまった恵。梨央は中学生の頃、いじめられていた。同じ学年には、津田麻理恵という女優がいた。麻理恵もいじめられていたが、いじめに屈することなく前を向いて生きていた。麻理恵が強く居られるのは、芸能活動で多くの人に愛されているからだ、と考えた。そんな麻里恵に憧れた梨央は、芸能人になるべく家族の反対を押し切って上京した。少しずつ仕事が増えてゆき、とうとう憧れていた麻理恵と共演できるまでになっていた。そんな折り電車で男子高学生が彼女に気づき、「出水梨央ってブスだよなー」と聞こえよがしに言ったのだ。それで梨央は自分の勘違いに気づいた。自分は決して人に愛されているのではなかったのだと。芸能界が嫌になった彼女は、知らない男に事務所に電話する事を依頼した。ところがその男、梨央のファンで「自分が助けてあげなければ」と思い込んでしまった。この男が暴走し、事態がややこしくなったのだった。

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