看守眼

Joy novels

横山秀夫(小説家)

2007年7月31日

実業之日本社

900円(税込)

小説・エッセイ / 新書

刑事を夢見て看守台に座り続けた男、最後の「看守眼」-。R県警の機関誌を担当する事務職員・山名悦子は、定年退職者全員による回想手記の特集を編集中に、ひとり分だけ原稿が足りないことに気付く。二十九年間、留置場の看守として警察人生を歩んできたF署の近藤宮男が原稿を寄越していないらしい。催促のため、悦子は近藤の自宅に向うが、「捜査」で外出しているという。「穴蔵刑事が穴蔵から出てきちゃった」と近藤の妻は笑うのだが…表題作ほか、「人生の瞬間」を緊迫の筆致で描く、六編の人間ドラマ。

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3.2 2018年01月27日

表題作の他に「自伝」「口癖」「午前五時の侵入者」「静かな家」「秘書課の男」の5篇が収められた短編集。このうち看守眼は留置所の看守と警察の事務官が主人公ですので、作者お得意の警察小説と言えなくもありません。また、午前五時の侵入者は警察を舞台にしたハッカーの話しです。他は警察は一切登場しません。6篇全てにアッと驚くどんでん返しが用意されていて、読み応えは十分です。 秀逸なのは、やはり看守眼ですね。看守は、留置人の監視と世話が職務ですが、多種多様な犯罪者と向き合っていれば、嫌でも刑事眼が養われるそうです。だから、どこの所轄でも刑事として見込みのありそうな若手に1~2年看守の仕事を経験させるんだそうです。 一人の主婦が失踪しました。状況証拠から誰もが不倫相手に殺されたと考えました。しかし、物証も得られず男はボリグラフにかけられても平然としています。結局は釈放せざるを得ませんでした。別件で逮捕された男を留置場で見続けたのが、主人公の看守です。彼は20数年の看守としての経験から、人を殺して間がない人間はギラギラしているが、日を追うごとに段々と脂が抜けていくということを知っていました。ところがこの男は逆だったのです。留置場に入って来た時は、まっさらだったにもかかわらず、日に日にギラギラして来たのです。違和感を感じた看守は、独自の推理と捜査を開始します。そして事件の核心に迫るのですが、さらにその先にドンデン返しが待ち受けています。

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