総理の夫
First Gentleman
実業之日本社文庫
原田マハ
2016年12月31日
実業之日本社
702円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
20××年、相馬凛子は42歳の若さで第111代総理大臣に選出された。鳥類学者の夫・日和は、「ファースト・ジェントルマン」として妻を支えることを決意。妻の奮闘の日々を、後世に遺すべく日記に綴る。税制、原発、社会福祉。混迷の状況下、相馬内閣は高く支持されるが、陰謀を企てる者が現れ…。凛子の理想は実現するのか?感動の政界エンタメ!
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(無題)
楽園のカンヴァスと同じ人が書いてるって感じがしない。文体に特徴がないの、すごい。裏にいる「作者の顔」が見えないんだよな、、 癖がない。村上春樹とか中村文則とか、読んだだけで「こやつめ…」ってなる本が好きだから新鮮。 日本初の女性総理大臣が誕生する、という話で、政治の話もきっちり描写されていて骨太な小説、という印象。堅い感じはなく、終始「鳥類学者の夫・日和(ひより)の日記」という体裁で描かれるために、読みやすい。金持ちのおぼっちゃんでどこか浮世離れした日和は、裏表がなく、とにかく「いい人」。彼のユーモラスな文によって物語にすっと入っていける。 日和が女性スキャンダルに嵌められそうになったり、仲間だと思っていた原久郎に裏切られたり、いろいろ乗り越えて、支持率アップ、解散総選挙からの勝利を果たす。最後は妊娠しつつも、女性総理としての職務を全うすることを誓うーーって流れはキレイだなーと思ったんだけど、まとまってるなーという感想にしかならないのはなんでだろ。うまくいきすぎ感のあるお仕事小説、なのかな…。 たぶん、凛子や日和みたいなピュアで真っ直ぐな人、いないだろ!って心のどっかで思っちゃうんだよな。悪い人と良い人が小説の中ではっきり分かれすぎている。もっと切実な心情描写が好みなんだよな〜
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(無題)
この本を誰かに紹介する時、「女性内閣総理大臣の誕生とその奮闘ぶりが記されたファンタジー」と伝えるだろう。 それくらい、今の日本において作中のような「女性総理」も、二世じゃない政治家が総理になることもファンタジーのようにありえないこと、と思ってしまう。 でもいつか、このストーリーが「リアリティのある作品」の内の1つになってくれればなぁと思わずにはいられない内容だった。 感情的な表現をすると、この物語めちゃくちゃ面白かった。タイトル通り、フェミニズム的な内容の小説だと甘くみていたが、それだけじゃない。 もちろん、女性総理の頑張りを描く上でめちゃくちゃフェミニズム的ではあるんだけど、それだけじゃなく、夫の立場から見ることによって、女性差別だけでなく、男性差別(男は頼りがいがあるべきとか…)もしっかり描写されている。また、政局バトルの様子も素人目だが、リアルに描かれていたように感じ、ハラハラする場面も多かった。 また、かと思えば夫婦の馴れ初め話では初々しく、爽やかなラブストーリーが… ほんとに1冊で2度も3度も美味しい! キャラクターも非常に魅力的で、ラストの総理懐妊の場面では、「どうしても産んで欲しい、そして総理を続けて欲しい!」と作中の人物同様に応援してしまった。 こういう、清廉潔白・一本気・正義感みたいな主人公ものにはよくある、「周りの人間も影響されてちょっといい人に変わる」みたいなありきたりなストーリーも、凛子総理と夫・日和の魅力に、「こんな影響力もあるかもしれない…」と説得力を持って訴えてきたのははじめて。 原田マハの作品は読むといつも思うけど、この話も実写映画化をしてほしいと思ってしまう。 「たゆたえども沈まず」も日仏合作で映画化してほしいと思ったし… 「総理の夫」も実写映画化してほしい!ジョン・ファブロー監督がいい感じにやってくれそう感ある…笑 まぁこれは冗談にしても、凛子は木村佳乃あたりで… 日和は思いつかなかったが、なんとなくイメージは日テレの桝くんで読み進めていた…笑
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(無題)
現実の日本にもこんな女性総理が生まれてくれたらなぁと思う今日この頃。統一地方選があったばかりなので、選挙活動の場面はリアリティを持って迫ってきます。凛々しい凛子総理、それを支えるファースト・ジェントルマン日和。議員になるには、熱意もですが、人脈、対人力、そして財力が何より必要ですね。金持ちしか政治家にはなれない、政治家になっても儲からないと今更ながら思わされました。
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