フランスを問う

国民、市民、移民

宮島 喬

2017年8月25日

人文書院

3,080円(税込)

人文・思想・社会

パリ同時テロ事件から2017年5月のマクロン大統領誕生へ。 フランス社会は、移民をどう受け入れ社会に統合していくのか。国民戦線などのナショナリズムにどう抗していくのか。 経済危機、失業、政治変動のなかで、フランス統合問題が問われている。 国民、市民、移民の問題を、19世紀にまでさかのぼり、さらに現在のヨーロッパの問題までを考察する。 序ーーー「フランスを問う」視点 1 1 「イスラーム問題」の構築と移民社会ーー2015年パリ危機からその後へ   事件の衝撃と「私はシャルリ」   移民と第二世代の現在  「イスラーム問題」の構築と逆風   政治的ライシテと共生の危機   反ユダヤ主義をめぐって   対話ができるかーーーフランス人の宗教離れの問題   2 同時的に起こっているヨーロッパの危機と変動 3 ナショナルポピュリズムとそれへの対抗力ーーフランス大統領選の社会学から                 2 4 オリジンを問わないということーーフランス的平等のディレンマ   多様性、異質性のフランスから   宗教への距離   差異をどう扱うか   「国民的選好」の名による差別   公人たちの権利   「人」か「場」か   「外国人」から「移民」へーーー視点の移行の意味するもの   移民第二世代にとっての問題   エスニック統計をめぐって 5 フランスの移民政策の転換ーー“選別的”政策へ?   グローバリゼーションのなかで   職種の移民の「継続的注入」   高度技能者の優遇へのかじ取り   「経済的移民五〇%」という目標   「選別なき移民」から「選別的移民」へ    統合を受け入れの条件に    国外退去者の増加    移民第二世代の労働市場上の位置    結語に代えてーーー問題   6 若者と移民第二世代の雇用と福祉                 3 7 フランス人とは何かーーパトリック・ヴェイユを読む   「フランス人」の構築、脱構築   血統主義から生地主義へ   ヴィシーと「フランス人」   平等、統合ーーーレイシズムに抗する デラシネとしての移民? --バレース、デュルケム再考、ノワリエルを通して   「生粋フランス人」対 移民   「恥ずべきオリジン」としての移民   「根こぎにされた者」、ユダヤ人など   デュルケムと「事件」   異質である者が生む連帯   中間集団が人を解放し、つなぐ   「ナシオン」の概念と変遷ーーー移民の包摂、または排除   結び あとがき 付録

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