文豪の死に様

門賀 美央子

2020年11月5日

誠文堂新光社

1,650円(税込)

人文・思想・社会

「死ぬ間際まで何かを書かずにはいられない、その辺が文豪の文豪たる所以なのかな」 ー京極夏彦(小説家) 太宰治38歳、芥川龍之介35歳。 作家は早死にだ。 いや、志賀直哉は88歳、井伏鱒二は95歳まで生きた。 人生が様々なように、死も様々だ。 生物である限り絶対に避けようがない死。 人生最大の苦ではあるが、時には救済となることもある。 文学という手段で人生に取り組んだ文豪たちは、どんな死を迎えたのか。 迫りくる死の影は、作品に何らかの影響を与えたのか。 死の直前、彼らが見ていたのはどんな風景だったのだろう。 死に方を考えることは生き方を考えることだ。 本書では、小説を通して様々な人生を世に問うてきた文豪たちの人生を、死という消失点にむかって遠近法的に見ていく。 そうすることで、その作家の人生、そして作品をより深く多角的に省察しようとする試みである。 巻末に、京極夏彦氏との対談を掲載! ■目次 樋口一葉■闇落ち前に斃れたこじらせ女子:明治二九(一八九六)年、病死。享年二十四 二葉亭四迷■元祖意識高い系、洋上に死す:明治四十二(一九〇九)年、病死。享年四十五 森鷗外■「馬鹿らしい」と叫びながら墜ちた巨星:大正十一(一九二二)年、病死。享年六十 有島武郎■夢想に生きた男の理想の最期:大正十二(一九二三)年、情死。享年四十五 芥川龍之介■文壇アイドルの先駆的「死」:昭和二(一九二七)年、自死。享年三十五 梶井基次郎■早世の青春作家はバカッター?:昭和七(一九三二)年、病死。享年三十一  小林多喜二■国に挑み殺された男:昭和八(一九三三)年、拷問死。享年三十  岡本かの子■鵺は美しく散る:昭和十四(一九三九)年、病死。享年四十九 林芙美子■誰が芙美子を殺したか:昭和二十六(一九五一)年、病死。享年四十七  永井荷風■偉大なる孤独死の先駆者:昭和三十四(一九五九)年、病死。享年七十九 対談 京極夏彦×門賀美央子 ********************************* 樋口一葉■闇落ち前に斃れたこじらせ女子:明治二九(一八九六)年、病死。享年二十四 二葉亭四迷■元祖意識高い系、洋上に死す:明治四十二(一九〇九)年、病死。享年四十五 森鷗外■「馬鹿らしい」と叫びながら墜ちた巨星:大正十一(一九二二)年、病死。享年六十 有島武郎■夢想に生きた男の理想の最期:大正十二(一九二三)年、情死。享年四十五 芥川龍之介■文壇アイドルの先駆的「死」:昭和二(一九二七)年、自死。享年三十五 梶井基次郎■早世の青春作家はバカッター?:昭和七(一九三二)年、病死。享年三十一  小林多喜二■国に挑み殺された男:昭和八(一九三三)年、拷問死。享年三十  岡本かの子■鵺は美しく散る:昭和十四(一九三九)年、病死。享年四十九 林芙美子■誰が芙美子を殺したか:昭和二十六(一九五一)年、病死。享年四十七  永井荷風■偉大なる孤独死の先駆者:昭和三十四(一九五九)年、病死。享年七十九 対談 京極夏彦×門賀美央子

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