物語ることと〈私〉

心理療法における物語の可能性

箱庭療法学モノグラフ

長谷川千紘

2015年10月20日

創元社

3,850円(税込)

人文・思想・社会

心理療法において、内面を物語ることは基本的な方法とされてきた。しかし近年、この方法では治療が展開しない症例が多く報告されるようになっている。そこで本書では、「物語」によるアプローチが通用しにくいとされてきた心身症・身体疾患、特に甲状腺疾患を対象とした調査研究および事例研究によりその実像を明らかにするとともに、〈私〉という物語る主体に着目することで、心理療法の今後の展望を描き出すことを試みる。 刊行によせて 木村晴子記念基金について はじめに 第1章 物語というパラダイムとその揺らぎ 第2章 物語ることの実像ーー大学生における「箱庭物語作り法」の検討 第1節 問題 第2節 方法 第3節 箱庭制作過程からみた「物語」の検討 第4節 物語制作過程からみた「物語」の検討 第5節 イメージを物語るーー本章のまとめ 第3章 心身症・身体疾患と物語ることの問題ーー甲状腺疾患における物語の検討 第1節 問題ーー甲状腺疾患における物語 第2節 方法 第3節 バウムテストにみる甲状腺疾患の心理構造 第4節 甲状腺疾患患者の語りとその構造 第5節 「物語ること」と主体 第4章 〈私〉と物語ることの問題:物語における〈私〉の現れーー「私がない」ことを訴える青年期女性の物語の検討 第1節 問題 第2節 事例の概要 第3節 事例のプロセスの検討 第4節 考察ーー主体のあり方からみた物語 終 章 〈私〉の物語としての心理療法 引用文献 人名索引 事項索引 初出一覧 謝 辞

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