心の援助に活かす「夢」の基礎知識

平井 孝男

2020年3月26日

創元社

2,200円(税込)

人文・思想・社会

何かに追いかけられる夢、空を飛ぶ夢、乗り物に乗り遅れる夢、試験のときにトラブルに巻き込まれる夢など、誰もがよく見る普遍的な夢から、霊的な夢や災害に見舞われる夢、決断や発明・発見を助ける夢、音楽や絵画に関連する夢まで、夢は毎夜、私たちに不思議で刺激的なさまざまなメッセージを送ってきます。私たちにとって、夢とはどのようなものなのでしょうか? 実際のところ、それらのメッセージが何を意味しているのかを解読するのは、きわめて難しいと言えます。  精神科医である著者は、40年に及ぶ臨床経験の中で、患者さんたちから実に5万以上もの夢を聴き取り、それらの夢が患者さんの人生にとってどのような意味を持つのかを具体的に見つづけてきました。  本書では、夢が心の治療という医学的・心理学的な領域でだけでなく、私たちがふだん日常生活をしていく上でも、いかに多くの恩恵をもたらしてくれるものであるかを、人類の古代にまで遡る夢研究を紐解きながら考えてゆきます。 [目次] 第1章;夢は如何に役立っているか 第一節;夢の有益性の要約 第二節;夢が役に立った実例 第二章;夢の理解 第一節;夢とは? 第二節;夢に対する諸家の見解(古代から近代まで) 第三節;要約;夢の諸問題(15の問題点) 第三章;フロイトとユングの夢理解 第一節;フロイトの夢に対する考え  第二節;ユングの夢の見解 第三節;フロイトの夢の作業(夢の仕事) 第四章;夢の医学的生理学的研究 第一節;睡眠の研究の進歩 第二節;夢の発生や働き・特徴に関する様々な仮説 第三節;夢の性質、夢の不思議さ(主として生理学的見地から) 第四節;夢は何故忘れやすいのか? 第五章;夢の源泉と分類 第一節;夢の源泉 第二節;夢の分類 第三節;記憶すべき夢の種類 第六章;夢解読(夢占い・夢分析)の歴史 第一節;夢には夢解読がつきものである 第二節;夢占いの歴史(夢の歴史) 第三節;日本の夢見、夢占いについて 第七章;夢分析の歴史と現在 第一節;フロイトの夢分析 第二節;ユングの夢分析実例 第三節;フロムの夢分析 第四節;ボスの夢分析 第五節;パールズの夢分析(ゲシュタルト療法の「夢を生きる」)

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