イタリア・ルネサンス

古典復興の萌芽から終焉まで

創元美術史ライブラリー

池上 英洋

2023年11月16日

創元社

2,970円(税込)

ホビー・スポーツ・美術

創刊!「創元美術史ライブラリー」 世界の美術を通じて 学びを深める 教養・啓蒙書シリーズ 〈口絵有、図版多数〉 * 文明が発達するはるか以前から、 人間は生きるための道具として モノをつくってきました。 社会が形成されるにともない、 やがて時の権力者や富裕層がパトロンとなり、 信仰や権力を象徴する絵画や彫刻、 工芸、建築といった造形芸術が発展します。 それらはいつの時代も、いわば「鏡」として 社会のあり様をあざやかに映し出しています。 美術の興りとその流れをたどることは、 当時の社会状況を理解するというだけでなく、 いにしえより続く人間の営みを見つめ、 様々な価値観にふれることでもあります。 本シリーズは、幅広い時代と地域を舞台に、 誰もが知る巨匠から知られざる革新的な作家まで、 その豊かな創造性によって生み出された 多様な美の世界へと誘います。 * 【第1回配本】 『イタリア・ルネサンス ーー古典復興の萌芽から終焉まで』 レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめ、 数多の芸術家たちが登場し、 傑作群が生み出された時代、ルネサンス。 中世を経て、古代ローマ・ギリシャの思想と 芸術が再興した背景には何があるのか。 なぜイタリアで芽吹き、 いかなる発展を遂げ、衰退していったのか。 封建社会の崩壊から 自治都市国家の形成、メディチ家の台頭、 国家間の戦争といった社会の動きを軸に、 近代に至るまで長らく規範とされた ルネサンス美術の本質に迫る。 〈口絵有、図版多数〉 はじめに ◆第1章 中世イタリアの社会とその変質 1 ルネサンスの前段階における社会状況 2 自治都市国家の成立 ◆第2章 ルネサンス中核都市の形成 1 地中海の覇者と十字軍の変質 2 「第三のパトロン」の登場 3 トスカーナ金融業の発達 ◆第3章 プロト・ルネサンスの社会と美術 1 理想としての古代 2 プロト・ルネサンス期における美術の変化 ◆第4章 中世の終わりとルネサンス社会の成熟 1 ギリシャ文化の逆流 2 疑似共和政の理想 ◆第5章 初期ルネサンスの社会と美術 1 フィレンツェの危機とメディチ家 2 一四〇一年とブルネッレスキ 3 遠近法という新たな視点 ◆第6章 ルネサンス美術の発展 1 ルネサンス絵画の三要素 2 古代モチーフ使用の二段階 3 初期ルネサンス美術の旗手たち ◆第7章 盛期ルネサンスの社会と美術1 一五世紀半ばを中心に 1 一五世紀半ばのイタリア 2 イル・マニフィコのイタリア 3 変化をもたらす動因 ◆第8章 盛期ルネサンスの社会と美術2 一五世紀末を中心に 1 ルネサンス的創造行為 2 ルネサンス・ネオ・プラトニズム 3 イタリアの危機 ◆第9章 ルネサンスの落日 1 二発の打撃 2 共和政の放棄 おわりに

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