文学の環境を探る

フィールド科学の入口

野田 研一 / 赤坂 憲雄

2020年5月21日

玉川大学出版部

2,640円(税込)

人文・思想・社会

人文学研究を環境に視点をおいて再編しようとする「環境人文学」を柱に、フィールドワークとはかかわりがないように思える文学研究を8人の研究者が語る。エコクリティシズム、風景、旅、動物、災害文学、石牟礼道子『苦海浄土』などをキーワードに、フィールドワークによって文学を読み解き、時代の問題を浮き彫りにしてゆく。 【1部 対談】 『環境人文学』とは」地域の内発的発展から創造都市へ(野田研一・赤坂憲雄) 【2部】 エコクリティシズムの舞踏 環境文学というフィールドで(結城正美) アウシュヴィッツのあとに『ニッポニアニッポン』を読むこと 欧州から佐渡島にいたる文学と動物のフィールドワーク(波戸岡景太) 【3部】 凡庸なる風景 反トポス的なフィールドワークのために(小谷一明) 生ある未来に向け、パースペクティヴを往還せよ(奥野克巳) 交感論の展開と現在の視座 『他者』と『近代』へのまなざし(山田悠介) 被爆体験の継承のかたち カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』を手がかりに(中川僚子) 〈災害文学史〉の構築をめざして 〈環境文学〉論の道程(小峯和明) あとがき(赤坂憲雄)

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