時間論
ちくま学芸文庫
中島義道
2002年2月6日
筑摩書房
1,100円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
時間とは、“いま”が次々に姿を現しては過去へと消えていく流れである-こうした「一般常識」は、西洋哲学でも支配的だった。その「現在中心主義」というべき時間像においては、非日常的な長さや幅のない極小的“いま”が前提にされている。しかし、その前提自体が誤解なのだ。この誤解を解いていくと、むしろ、想起の対象としての過去との対比で、初めて“いま”が成立するという「過去中心主義」が迫り出してくる。人間を呪縛してきた「現在中心主義」に疑義をとなえ、時間とは何なのかを見つめなおす、新しい時間論。
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