ヨハネス・ケプラー
近代宇宙観の夜明け
ちくま学芸文庫
ア-サ-・ケストラ- / 小尾信弥
2008年7月9日
筑摩書房
1,650円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
1609年、「ケプラーの法則」が近代天文学への扉を押し開いた。それはコペルニクス、チコ、ガリレオ、ニュートンらが登場する一方、魔女狩りや宗教裁判が熾烈な時代でもあった。分水嶺の時代、人は一身にして二世を生きる。占星術で身を処しつつ、観測データへの信頼の下、狂気をはらんだ計算のあげく近代物理学への扉を開けてしまったケプラーもその一人。それがどれほど革命的なのかを理解したのは、ニュートンだった。曲がりくねり、ときに後ずさりさえしながら飛躍成長していく科学の姿を、ラディカルな科学哲学者ケストラーが活写した、定評あるケプラー伝。近代の力学概念形成の物語でもある。
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