村上春樹の短編を英語で読む 1979〜2011 下

ちくま学芸文庫 カー38-3

加藤 典洋

2019年10月9日

筑摩書房

1,320円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

「デタッチメント」から「コミットメント」へー村上春樹の創作姿勢の移行は、はたして何を意味するのだろうか。その物語世界はどのように深化を遂げたのか。デビュー以来の80編におよぶ短編を丹念にたどりながら、長編とのつながりをも探り出すことで、新たな像が浮かび上がる。下巻では、『ノルウェイの森』の大ベストセラー化を契機にもたらされた深刻な孤立と危機にはじまる「中期」の作品群を読み解き、そして、日本の戦後にとって節目となった1995年の二つの出来事を誰よりもしっかり受け止めた小説家の「後期」の転回を掘り下げる。

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