
レトリックと詭弁
禁断の議論術講座
ちくま文庫 こー37-1
香西 秀信
2010年5月1日
筑摩書房
858円(税込)
人文・思想・社会 / 文庫
「沈黙を強いる問い」「論点のすり替え」「二者択一の力」…議論に仕掛けられた巧妙な罠。非がないにも関わらず術中に嵌って沈黙せざるを得なかった経験はないか。 護「心」術としての議論術を身につける! 古今東西の文学作品その他から、面白い議論術や詭弁・強弁を集めて分析。読み物としても楽しめる一冊。「われわれは、言葉によって、自分の精神を、心を護らなくてはなりません。無神経な人間の言葉の暴力に対して、ハリネズミのように武装しましょう。うっかり触ったときには、針で刺す程度の痛みを与え、滅多なことは言わないように思い知らせてやるのです。覚えておいてください。われわれが議論に強くなろうとするのは、人間としての最低限のプライドを保つためです。本書は、そうした「心やさしき」人たちに、言葉で自分の心を守れるだけの議論術を身につけていただくために書かれた本です。」(まえがきより)
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議論で打ち負かされるのは本当に悔しい。いつの間にか相手の術中に嵌って二者択一を迫られるし、説明責任を負わされる。この本はそんな相手へ強力な武器になる結版
□「定義による論証」に対する反論(別の定義を見つけ,元の定義を否定する) □「類似による論証」に対する反論(似ているという2つの事例間の類似性を否定する。特に比べられている2つの事例の範疇(階層)が異なることに注目すると反論がしやすい) □「譬えによる論証」に対する反論(譬えには誇張があるので,その誇張をさらに拡大して,相手を笑い飛ばす) □「比較による論証」に対する反論(誰にとって「より強い理由」といえるのかを考えると,結論を覆す別の立場から「より強い理由」を見つけて,反論できる) □「因果関係による論証」に対する反論(同じ原因でも,同じ結果が生じないことを示して反論する)
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