ヴードゥーの神々

ちくま学芸文庫 ハー57-1

ゾラ・ニール・ハーストン / 常田 景子

2021年7月12日

筑摩書房

1,760円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

20世紀前半、黒人女性学者がカリブ海宗教研究の旅に出る。秘儀、愛の女神、ゾンビーー学術調査と口承文学を往還する異色の民族誌。解説 今福龍太===私たちの世界には生者と死者がいる。だが、ハイチには生者と死者がいて、それからゾンビがいるのだーー。20世紀前半の人類学者ハーストンは、米国南部の黒人民話の調査を経て、カリブ海域へフィールドワークの旅に出る。その成果たる本書は、習俗や秘儀等の民族誌的記述のみならず、ハイチの歴史や政治批評、調査体験談が縦横に挿入され、最後は音楽とダンスの始原についての短い神話で締めくくられる。ハーレム・ルネサンスの黒人作家としても知られる彼女の手法は、学術研究と口承文学のあわいを往還し、「遠い異文化の客観的記述」としての文化人類学に異議を投げかけた。〈異色の人類学〉の著作として名高い書。解説 今福龍太===--ここには生者と死者がいて、それからゾンビがいるのだ極彩色の信仰世界を描く異色の人類学===【目次】序文 イシュメイル・リード  第一部 ジャマイカ第一章  雄鶏の巣第二章  カレー・ゴート第三章  猪狩り第四章  通夜の歌第五章  カリブの女たち第二部 ハイチの政治と人々第六章  国家の再生第七章  次の百年第八章  黒いジャンヌ・ダルク第九章  ルコントの死第三部 ハイチのヴードゥー第十章  ヴードゥーの神々第十一章  ゴナーヴ島第十二章  アルカーエと、その意味するところ第十三章  ゾンビ第十四章  セクト・ルージュ第十五章  パルレー・シュヴァル・ウ(わが馬よ、語れ)第十六章  墓場の土、その他の毒第十七章  ドクター・リザー第十八章  神とホロホロ鳥補遺 ヴードゥーの神々に捧げる歌/雑歌あとがき ゾラ・ニール・ハーストン、「黒人の語り口」 ヘンリー・ルイス・ゲイツパーティの花形 ヴァレリー・ボイド訳者あとがき文庫版訳者あとがき文庫版解説 いくつものルネサンス 今福龍太

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